芸術家

今朝パスカルがつぶやいた。

「数々の素晴らしい曲を生み出した創造主の作曲家たちに比べたら、僕らなんて、何千分の1の存在というか、足元にも及ばないんだよね

私は最近、歳を重ねるにつれて自分がちっぽけに見え、作品に対して頭の下がる思いで練習に向かうようになってきた。色んな意味で先輩のパスカルからこんな言葉が出るなら、私は砂粒にも及ばない。

でも、だからこそ終わりなく努力できる気もする。1つ1つ、目の前に与えられたありがたいコンサートやレッスンを丁寧に真摯に準備していこうと、改めて心に誓った。

ドビュッシー ピアノトリオ

私にとって懐かしい思い出の曲。

私がベルリンに留学を始めたころは、まだ携帯などなかった。その数年後にで始めたんだけど。

慣れないドイツ語で家の固定電話の留守電応答メッセージを録音した時、何かバックグラウンドミュージックを流したいなと思い、その時手元にあったCDがこれ。このドビュッシーピアノトリオだった。

なんとも詩的でロマンチックで爽やかなハーモニー。電話がかかるたび、留守電のメッセージにはこれが流れていた。

今となっては、この曲を聴くと、留学生活への期待と、家族と離れた寂しさの狭間で複雑だったベルリン生活の始めの頃を思い出すし、懐かしさを感じる作品にもなった。

ドビュッシーの若き頃の作品で、耳慣れたドビュッシーとは異なったロマンチズムが見られる。非常に美しく、心に響く作品だ。

今回この曲を演奏できることも最高の喜びだけど、みなさんにもこの曲を知っていただけることも同じぐらい嬉しい。

11月3日 14時開演の公演でドビュッシーをお聴きいただけます!

心強い助っ人!

NAGAREYAMA 国際室内楽音楽祭ナビゲーターの加羽沢美濃さんと打ち合わせをしてきました!
テレビも舞台も引っ張りだこで、音楽祭理事を務めるなど、経験豊富な美濃さんから、たくさんのお話を伺い、音楽祭がお客様と一体化するための秘訣などたっぷり伺えました!
ナビゲートとは、コンサートの合間でお話をしてくれる「進行役」です。「今回の流山では私がお客様の1人として舞台に上がり、みなさんが楽しめるようナビゲートしますね!」との心強いことば😢
音楽祭では贅沢にも午後公演3つ全てにご登場いただき、彼女からの視点でみなさんが楽しめるきっかけを話してくれます。自身が作曲家だからこその視点も楽しみ。
全国にファンも多い彼女が、何と流山に顔を出してくれます。お茶目な彼女に会いに来ませんか?

チケットはこちら↓

ムジカノーヴァ

10月号にNAGAREYAMA国際室内楽音楽祭を

なんと 巨大な1ページ全ての紙面でご案内いただいています!

お手にとっていただけたら幸いです!

音楽祭アーティストの素顔。もうすぐです!

NAGAREYAMA国際室内楽音楽祭の出演者によるショート動画を目下作成中。

写真で見るより、生の声、生の表情って人間味が伝わって良いですよね。好きなように撮ってもらっているので、各アーティストの性格も丸見え😛 出来次第ご案内します。乞うご期待!


音楽祭チケットご予約はこちら

室内楽の喜び

私が室内楽の魅力を感じたきっかけは、フランスでの音楽祭。合奏という観点がガラッとかわった瞬間だ。皆で呼吸を合わせて、きれいに調和を、、、っという感じに合奏を捉えていたのだが、かなり違ったとも言える発見だった。

私がそこで体験した室内楽は、各自が強い個性でぶつかり合い、相手への尊敬と経験を通じ、そのぶつかり合いが、崩壊しないぎりぎりラインで調和をしている。つまりハラハラ満載の、聴いていて目を離せない、エネルギーに溢れた生きた音楽だった。

日常生活でいえば、コップに山盛り入れたお水の表面張力を見てる感じ、かな。笑

やりたいことは各演奏家からはっきりと意思表示される。経験豊かな奏者はその投げられたボールに反応し、そう来るならこう行きましょうか?と投げ返す。

もちろんリハーサルはするし、意思確認はするけれど、本番、どのボールが来るかはその時の演奏者の気分にも少なからず影響する。

まさに、その場で生まれていく命で、一瞬たりとも耳を離せない時間。これは演奏者もお客さんもだ。

流山国際室内楽音楽祭は室内楽の名手が国内外から集まる貴重な機会。そんなハラハラ、ドキドキを存分に味わってもらいたい。

特に初日のプログラムについて特筆したい。天からふりそそぐモーツァルトによる室内楽の美しい幕開けのあとに続くシューマン おとぎばなし。この曲はそんなに耳にしたことがない人が多いかもしれない。

3人の演奏者それぞれの感性、個性、操る音色、そしてそれこそお互いに絶妙に絡み合えるかで、作品の魅力がガラッと変わる作品、つまり演奏者の本当の資質が丸見えになる作品といえる。今回演奏する3名は、まさにこのコンビネーションで聞けるなんて?!と贈り物と言わざるを得ない素晴らしい3名の組み合わせだ。国籍バラバラ、性格様々、そして、なんと室内楽の名手中の名手の3人。個性が生きて絡み合う魅力。きっとまたとないこの機会を絶対に聞き逃さないで欲しい!

ドヴォルザークも、血に染み込んだ民族調がたまらない。ドヴォルザークといえば誰もが知るチェロ協奏曲が有名だが、ドゥムキも、チェリストの「血の通い具合」で魅力ががらっとかわる。

今回のチェリスト趙静(チョーチン)。彼女のエネルギーは、言葉にできないぐらい、ものすごいですよ。チェロがうなると言えば良いのか。どこからあの、会場が振動するような猛烈な熱の音楽が出てくるのか。天才の境地です。初日のプログラムでノックアウトされる確率高し!です。

まずはオープニングコンサート。11月2日14時です。絶対にお聴き逃しなく!!!

さぁ、オープニングコンサートへお越しください!

🌲🌲🌲 流山・森のまちの音楽祭へようこそ🌲🌲🌲

全10回に渡り、全公演の聴きどころをご紹介してきました。
11月の音楽祭に向けて、皆さんが「さぁて、どれに行こうかな?」と、楽しんで想像を巡らせる機会になっていたら嬉しいです。

それでも迷ったら…まずはオープニングコンサート(11/2)へお越しください。そこには「音楽っていいな、楽器っていいな、室内楽っていいな」そんな発見がみなさんをお待ちしています。

♪ 天国から降り注ぐようなフルートと弦楽器によるモーツァルト
♪ 楽器って音で言葉を語ってるんだ?!と感じるシューマンのおとぎの世界。
♪ 血が騒ぎ、心を揺さぶられるドヴォジャークでは、音楽は人間の根源だと気づかされます。

澄んだ空気やお水と同じぐらい、音楽は人の心を潤す贈り物だと感じます。皆さん、どうぞ秋の流山へお越しください!
私たちと一緒に、素晴らしい秋のひと時を過ごしませんか?

そして….そんなオープニングコンサートを聴き終えて「こんな時間をまた過ごしたいな」と感じたら、翌日以降も是非戻っていらしてください。素敵な音楽と共にお待ちしています。

NAGAREYAMA国際室内楽音楽祭
音楽監督
パスカル・ドゥヴァイヨン/村田理夏子

🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲🌲

「10/4 カワイ表参道講座*ベートーヴェン:ピアノソナタ作品109」


追記です!パスカルは、実は大のベートーヴェン好き。一番好きといっても過言ではないぐらい、ベートーヴェンの音楽を愛しています。
その昔、ピアノソナタ32曲の全曲演奏会をしたパスカルだからこその、さまざまな曲を例に出しながらの視点も面白いです。
当日は、しっかりと内容を持ち帰れるよう(笑)、小節番号をつけた楽譜をご持参くださいね!

10月4日 是非ご来場ください。

「ベートーヴェン ピアノソナタ 作品109」
ベートーヴェンには協奏曲4番のように、派手さはないけど、本当の名演に出会えた時、圧倒的な感動を受ける作品がある。ソナタ30番(作品109)はまさにそう。今回のレクチャーで、その種となるようなたくさんの宝物の発見がありそうです。これらを知ってから楽譜に向かうと、練習への意識がガラッと変わるかもしれないし、聴く喜びも倍増するかもしれません。学生さんにもこの機会だけは絶対に逃さず聞いて欲しいレクチャーです。
ご予約はこちらをクリック👇

カワイ表参道の講座

日常、遭遇したこと、思ったこと・・・を飾らず気ままに書いて行きたいと思います。