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2010年5月23日

意味のある練習をする  ~譜読みで注意する事(1)~

最近とても気になる事がある。

“あること”

への意識があまりにも薄いことだ。
意外にもかなり多くの生徒さんに共通しているのだが

それは、

1)指遣いの選び方

2)テンポの選び方。

まず指遣いについて書いてみたい。なんだかとても弾きにくそうにしている様子を見て、

私:どういう指遣いにしてるの?

と聞くと、

生徒:え?書いてある通りですけど。(゜o゜)

というあっけらかんとした返事。まるで私がクイズを出して、“答えならここに書いてありますよ?!”という感じだ。

私:書いてある指遣いで弾いてみてどうだった?良かった?
生徒:良かった?って書いてあるのは良くないんですか?

やはり楽譜に書いてある指遣いは、“答え”だと思っているようだ。

私:他にどんな指遣い試してみたの?
生徒:いえ、これしかやっていません。
私:(・・)シーン

このやりとりは、本当に多い。そしてとても深刻な現実問題だと思う・・。

指使いというのは、何か。それは<表現するための手段>だ。このことを忘れてはいけない。絵を描くなら筆や鉛筆、ペン、クレヨン。物を切るならカッターやナイフ、のこぎり、はさみ。何をするにもその時の用途に合わせて都合の良い大きさや部品を選ぶ。

ピアノを弾く時、もちろん“手”が1つの大きな素材になるわけだけど、その手は千差万別。みんな違う。大きさ、柔らかさ、広さ、長さ、厚み・・・すべて全く同じ手などないだろう。同じ人物でも左右だって多少違うかもしれない。

楽譜に書いてある指遣いには二種類ある。1つは作曲家自身が書いたもの、そしてもう一つは出版社や編集段階で関係者の方が加えているもの。

作曲家自身が書いている場合、音楽的にこうしてほしい・・・という特別なメッセージの場合もある。特にショパンがそうだ。たとえば
右手で降りてくる“ソ-ファ#-ファ♮”という3つの音に5-4-5などという使い方を書くのは彼の典型的な例だ。触れるような、あるいは撫でるようなデリケートさが欲しいときなどに書かれている。そういう特殊な場合を除いては、これが弾き易いであろうと言う参考までに書かれているケースが多い。

指遣いを選ぶ時、一番の目的であるべきことは

1)表現したい音や表情づくりを可能にするもの
そして
2)自分の手にとって自然である事

だと思う。ただ単に”弾き易い“という理由での選び方はもちろん一番まずい。たとえば弾き易いからといって選んだものの、レガートにならない指遣いなどは問題外である。まずは<音楽>が目的であるべきだ。

楽譜に書いてある指使いを試してみる事ももちろん不可欠。ただ、それに加えて<音楽>と<自分の手>の両方にふさわしい指遣いが他にないか、あれこれ試してみるということは、絶対に欠かせない作業だ。

音楽に“1つの答え”はない。この色もきれいだけど、あの色でも良いかもしれない。指遣いも同じで、あれこれ試して自分の手を知る事、自分の手に耳を傾けることを忘れないでほしい。


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2010年5月16日

またしても

先日5月1日に恒例のオケとの演奏会があり、ここしばらく半端なくテンパっていた私でした。私の本番は前半の最後。演奏会も無事終わり、休憩時間に生徒さんや友達などたくさん楽屋にいらしてくれて、花束なんぞたくさんいただき幸せに浸っていた私。後半はムソルグスキー展覧会の絵と、ラヴェルボレロというオケのプログラムなのだけれど、後半を聴かずに失礼しようとDと荷物をまとめた。
いつもはそのまま楽屋口から出るのだけど、Dが

あ、この扉ホールのロビーへつながっていてバス停に近いよ♪

と温かいご提案。ドレスやいただいた花束の山で前が見えないほど荷物を持ち、フィルハーモニーホールのロビーへと出た瞬間・・・

ボフッ!!
バサバサ
あ・・
シーーーン

・・・・・・・・・・


ええと、わたくし・・
エェー、コホンッ!(;-o-)o”

またもやコケました。(・_・;)

それも、花束を持って前へ遠慮もためらいもなくヘッドスライディング 

コケッ! ミ(ノ;_ _)ノ =3

っとこんな感じです。はい。

ちなみに解説すると、
ボフッッ!と階段を踏み外し
(なぜか扉を開けてすぐに一段だけ降りる段差があったのですが、まったく視界に入っておらず。)

バサバサっと花束ごと崩れ落ち

あ・・・ とDが呟き

シーンと地面にピクピク倒れておりました。
そしてそのバックで、

ソーファーシ―ドファレー♪♪
と流れる展覧会の絵。
なんと哀れな私・・・。

そしてDが一言:
それにしても、ものすごい勢いで視界から消えたね・・・
助ける暇もなかった・・

とのコメントでございました。

はあ、こけるときはどうしてこうダイナミックなんだろう、私・・。


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